ベトナムで生活してみたい、働いてみたいと思っている人、既に行動を起こしている人に読んでもらいたい記事です。
前回の記事では、取得の流れや、ビジネスビザとの違い、必要書類などについて解説しました。まだ読んでいない方は、是非読んでみてください。
今回の後編は、書類の公証・認証から申請・発給までを解説します。
書類の公証手続き
公証は私文書を公文書として証明することです。
私は公証までを日本で、認証はベトナムで行いました。
日本で準備した書類のうち私文書(公証が必要な資料)は「職務経歴書(在職証明書)」です。
①公証役場、②地方法務局の順で行います。
①公証役場
書類の作成者が公証に来ることが難しい場合は「宣言書」を作成し、これを公証してもらうことになります。
私の場合、職務経歴書(在職証明書)は人事部長が署名・押印してくれましたが、来ることは難しいので、私が「この書類は人事部長xxxxが作成したものに間違いありません」という旨の宣言書(英語)を作成し、職務経歴書(在職証明書)を添付して公証してもらいました。
宣言書の雛型や例文は公証役場のHPなどにありますので、参考にしてください。
ワークパーミットを取得する過程で公証についての調査が一番面倒でした。
体験談
各公証役場のHPやネット記事で公証について調べましたが、専門門用語が多いのと、難解な文書が多く理解に苦しみました。
特に公証方法については、署名者が①個人、②法人の代表、③法人の代表以外の手続き方法があるのですが、署名者の印鑑証明とか法人の登記簿謄本とか、その他揃えることが不可能そうな資料が並んでいて、正直詰んだかと思いました!
詳しく調べたところ、「宣言書」を作成して行けば問題ないことがわかりましたが、かなり苦労しました。
皆さん、職務経歴書(在職証明書)の公証は宣言書があれば大丈夫です!
宣言書も作成したので、いよいよ申請です。
公証役場はたくさんあるので「近くで手続き出来て助かるなあ」と思いつつ最寄りの公証役場に行ったところ、なんと人手不足で公証人が不在とのこと!
結局、新宿公証役場で公証していただきました。
料金は5,500円でした。
最近はどの業界もそうですが、公証人も不足しているようです。
時間を制限していたり、予約制の公証役場もあるようです。
事前に確認してから行くことをお勧めします。
②地方法務局で公証人押印証明
東京は東京法務局での手続きになります。
東京都千代田区九段南1-1-15 九段第2合同庁舎6階
東京法務局民事行政部総務課
窓口で公証人押印証明申請書に記入し公証役場で公証された文書と共に提出します。
証明は即日付与されます。
私が申請したときは、待ち時間もなく数分で完了しました。
無料です。
書類の認証手続き
認証は公文書に対して、その文書が正しいものであることを証明することです。
前述の通り、ここからはベトナムで手続きしました。
①在ベトナム日本大使館、②ベトナム公証役場の順で行います。
- 無犯罪証明書
- 大学の卒業証明書
- 職務経歴書(在職証明書)
申請から受け取りまでの流れ
・申請用紙を記入し、認証してもらう書類と一緒に窓口に提出します。
※記入は英語です。
※住所と電話番号はベトナムのものを記入してください。
・不備がなければ、受取日と請求金額が掛かれた引換書を渡されます。
・後日、再度大使館に行き窓口で手数料を払い、認証された書類を受取ります。
体験談
警備員にパスポートを提示し、カバンの安全検査を受け敷地内に入りました。
玄関の案内兼警備のような男性にベトナム語で話しかけられましたが理解できずにいると、日本人だと察してくれて、日本人窓口の受付番号を発券してくれました。
中に入ると、多くのベトナム人の方々が書類を書いたり、順番待ちをしていましたが、日本人は私一人で、直ぐに日本人窓口に呼ばれました。
担当のベトナム人女性の指示に従い、申請書を記入し、書類を提出。
これは直ぐに終わりそうだと思ったのですが、ここで事件発生!
なんと、大学の卒業証明書は認証出来ないとのこと!
正式に大学に発行してもらったものだし、窓口の方の日本語が頼りなかったこともあり、最初は理由が理解できませんでした。
詳しく聞いてわかった理由は以下のようなものでした。その後の事件なども合わせて記載しておきます。
トラブル①:学長印の押印がなく認証不可!
私の提出した卒業証明書には学長印が押印されていないため、認証してもらえませんでした。
英語なので、「サインがあるから良いのでは」と質問しましたが、「認証は印を認証するもの」なのでダメだと言われました。
ちなみに他の大学の卒業証明書をサンプルとして見せてくれましたが、確かにみな押印されていました。
卒業証明書には必ず押印してもらいましょう。
トラブル②:国際郵便届かず!
大学に連絡し押印したものを国際郵便で送ってもらうことになりましたが、予定日を過ぎても届きませんでした。(今現在も届いていません!!!)
追跡番号を教えてもらおうと大学に連絡したところ航空便で送ったため、追跡番号はないとのこと。
たまたま日本に戻ることになったため、日本の住所に送り直してもらいようやく受領できました。
これらの件で、手続きが1ヶ月弱遅れてしまいました。
国際郵便で送ってもらう際は必ずEMSで送ってもらいましょう。
とりあえず、この日は「無犯罪証明書」と「職務経歴書(在職証明書)」の認証を依頼して、卒業証明書は後日依頼することのしました。
結局、申請2回・受取2回で計4回も日本大使館に行くことになってしまいました。
②ベトナム公証役場
ここからは、会社の総務担当が手続きしてくれました。
認証したのは、以下の5点です。
- 無犯罪証明書
- 大学の卒業証明書
- 職務経歴書(在職証明書)
- 健康診断結果
- パスポート
ワークパーミット・レジデンスカードの申請
①ワークパーミットの申請
ベトナム公証役場で認証した書類に加え申請書、雇用証明書・労働契約書申請書、写真(4cm x 6cm)をベトナム労働局に提出。
申請から発給までは通常2週間です。
②レジデンスカードの申請
ワークパーミットの取得後に出入国管理局に申請します。
必要書類は、ほとんど会社が準備してくれました。
私が提出したのは、ワークパーミット(原本)とパスポート(原本)です。
申請から発給までは通常2週間です。
※この間、パスポートを預けることになるので、注意が必要です。
私は一時帰国が迫っていたため、会社の総務担当が発給を早める申請を追加で提出して4日で発給されました。
これで晴れてベトナムで働けます!
滞在期間も長く、出入国も自由です。
ベトナム生活を楽しみましょう!
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