会社員時代、ベトナムの視察に行くようになり、驚いたことの一つに銀行金利の高さがありました。
現在はその頃に比べれば金利は下がっていますが、それでもベトナムドンの1年物定期預金は６％以上です。
日本だと高くても0.1％、都市銀行では0.002％ですから、比べるまでもない高さです。
高金利の定期預金のためにベトナムの銀行口座を開設したいと思っている人も多いと思います。
また、ベトナムに住んでいる人や、これから住むことになる人は銀行口座があった方が何かと便利です。
今回はそんな方々のために開設のための条件、必要書類、手順などを紹介します。
金利の高いベトナムの銀行に定期預金したい。
ベトナムの銀行口座を開くにはどうしたら良いの？
結論
海外の銀行口座開設はマネーロンダリングを規制するために年々厳しくなっています。
ベトナムでも2019年07月にルールが改正され、口座開設には12ヶ月以上の滞在許可証（ビザ、レジデンスカードなど）が必要となりました。
観光ビザは最長でも3ヶ月ですし、比較的取得し易いDNビザも6ヶ月以上のものは発給が難しくなっているため、観光や短期のビジネスで来越する方々の口座開設は事実上不可能となりました。
逆に条件を満たせれば口座開設出来ますから、必要な人は開設出来るうちに開設しておきましょう。
ベトナムで銀行口座を開設するメリット・デメリット
①高金利
前述の通り６％以上の金利（1年定期預金）です。
リスクもありますが、投資の対象として検討出来るレベルだと思います。
②利子に対する課税がない
日本では2020年4月現在、利子に対して20.315%の税金が課せられますが、ベトナムでは課税されません。
③ネットバンキングが利用可能
ベトナムでもキャッシュレスが加速度的に広まっています。
日本人はクレジットカードを持っている人がほとんどなので、クレジットカードから引落ても良いのですが、銀行口座があれば、そこから支払うことが出来ます。
④大金を持ち歩かなくてすむ
私自身は、これが一番のメリットだと思っています。
逆に言うと大きなお金を持ち歩くのは大変なデメリットです。
私の失敗談ですが、ベトナムでまとまった金額を受け取ることがあったのですが、銀行口座がなかったため現金でもらってしまい大変苦労しました。
サービスアパートメントは日中清掃が入るので置いておけませんし、ひやひやしながらずっと持ち歩いていて、かなり神経を使いました。
①入金方法が限られている
外国人は現金（ベトナムドン）を銀行の窓口やATMから預入出来ません。
・自身で入金する方法は海外送金のみです。
・他人からの振込も厳しく制限されています。
・ワーキングパーミットとレジデンスカードを取得していれば給与振込は可能。
※以前は、VPBankのTimoと言う口座で、ATMでも自由に入金出来きましたが、2019年11月以降は入金不可となりました。
窓口からはお金の出どころを証明する書類があれば入金出来るようです。
②国外に持ち出せる金額に制限がある
現金５０００ドル相当以上を国外に持ち出す際には銀行の許可証が必要です。
簡単言うと５０００ドル相当以上は自由に持ち出せないと言うことです。
詳細は在ベトナム大使館のHPで確認出来ます。
③為替リスクやカントリーリスクがある
ベトナムの発展は著しいですが、ベトナムの信用はまだまだ低いです。
また、突然ルールが変わることも良くあります。
投資するのであれば、リスクがあることを理解するべきです。
口座開設の方法（ベトコムバンクの例）
①パスポート
②12ヶ月以上の滞在許可証（ビザ、レジデンスカード）
③SMSが使えるベトナムのSIMカード
ネットバンキングの設定にSMSの受信が必要です。
④現地の住所
必要書類を受領するための住所です。
⑤口座開設・キャッシュカード発行の手数料
私がベトコムバンクの口座を開設した際は10万ドン（500円弱）でした。
①準備が整ったら銀行に行き、口座を開きたいと伝える。
最近はどこの支店でも英語を話せる行員がいます。
②口座開設・キャッシュカードの申し込み
口座開設用紙に必要事項を記入（キャッシュカード申込欄もあります。）
③ネットバンキング申込
こちらも必要事項を記入
手数料を払い、キャッシュカードを受け取る際の引換書を受取ります。
これで口座開設手続きは完了です
④ネットバンキングのパスワード変更
ネットバンキング申込の時に記入したメールアドレスにIDと初期パスワードが送られてくるので２４時間以内にログインしてパスワード変更します。
ワンタイムパスワードの設定にSMSを使ったと思います。
⑤キャッシュカード受取
引換書に記載された日以降に窓口で受領。
キャッシュカードと初期暗証番号を記載された用紙を受け取ります。
受取ったら、店内のATMで暗証番号を変更しましょう。
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